2011/09/03

「入社一年目の教科書」の感想

この夏から、僕の親戚に仕事の手伝いをお願いしています。
彼は僕の母親の妹の子どもで、僕にとっては従兄弟にあたるのですが、今は大学生で神奈川県の大学に通っていて、授業の無い日に手伝いにきてもらっているのです。

先月、僕が反物を洗い、彼がゆすぎをしながら話していました。
大学の講義の夏休みの課題で、課題図書を読んで読書感想文を書いてこいというものが出たそうで、僕が課題図書のどれかを持っていたら貸してほしいとのことでした。
あいにく、持っていたのがドラッカーの「マネジメント」だけで、一応それは貸したものの、他の課題図書も探してみようということで、その日の仕事の後に平塚駅ビル内の本屋さんに一緒に行きました。

そこで、課題図書のうちの一冊である、岩瀬大輔さんの「入社一年目の教科書」が売られていました。
同著者の「生命保険のカラクリ」は読んだことがあったので、僕は10冊ある課題図書の中でこの本に目星を付けていたのです。

僕は本屋さんで本を買うか判断するときは、目次を読んで一番気になる章を見つけ、その章だけを読んでみます。
それで気に入れば買うし、気に入らなければ買いません。
直感で一番気になる章がつまらなければ、おそらくその本は自分には合わないと判断して、他の本を探します。

入社一年目の教科書の目次を読んで、1つの章だけ読んでみるとこれがなかなか面白い。
僕はその本を従兄弟に進めたのですが、彼はその場で買うか迷っていたので、「じゃぁ俺が買って今すぐ貸してあげるから、来週までに読んで持ってきな」という約束をしました。

そして次の週に手元にやってきて、読みはじめて今週始めに読み終わったのです。


ということで、感想を。
まずは、この本を読んだことで、今後の自分の行動を変えようと思った点から。


原則No.2 「50点で構わないから早く出せ」

いきなり完璧を目指そうとせず、今月一杯が期限の仕事なら、1週間経った時点でまずは上司に相談して指示を仰ぎ、修正しながら1ヶ月目に完成するようにしよう、という話。
確かに、期限ギリギリで出来の悪い仕事を上司に突然持っていったら、そりゃぁ怒られるか評価が下がるかですよねぇ。

僕の場合は、特にブログに本の感想を書く場合が当てはまるかな。
どうしても、読み終わってからまとめて書こうとしてしまう。
本当は読んでいる途中に「これはヒットだな!」と思う部分に当たった時に書くのが一番情熱があっていいと思うんだけど、一応読み終わってから書くか〜と思ってしまって、実際読み終わると今度は書くのが億劫になってしまうのだ。
今後は感動した時に途中経過でもいいから書いておこう。
実際、岩瀬さんのブログを見ると、書評もまとめて書かず、何回かに分けて書いていたりするし。


No.30 「ランチは仕事に関係ない人とランチせよ」
No.48 「社内の人と飲みに行くな」

要は、自分の仕事、業務と関係のある人とだけ付き合っていると視野が狭くなるから、関係ない人と話す機会を増やそうということで、これは今の自分に足りないところだなぁと思う。
家族で仕事をして、仕事が終わっても飲みに行かない日は家族で食事をして寝るので、自分で意識しないとなかなか新しい交友関係が築けない。
いろんな分野の人のブログを読んだりすることで、視野が狭くならないように意識しているけど、それだけじゃ多分全然足りないのだと思う。
自分から新しいコミュニティに飛び込んでいかないといけないようなぁと思う。
うーむ。。
まずはお茶を習うことと、日本酒好きの集まりとかに顔を出してみようかな。


No.34 「相手との距離感を誤るな」

例えば学生との懇親会などのお酒の席で話した学生が、次の日に、「今度また飲みに連れて行ってください!」みたいなメールをしてくるけど、それは違うだろ!という話。
一回飲みに行っただけで友達になったと思われても困るという話です。
僕はこれは結構悩むところです。
確かにお客様との距離感というのは自分でも悩んでいるテーマの一つですが、あまりにも社交辞令的でもどうなんだろうと思うんですよね。
とはいえ、自分の話し方や服装はもう一度見直そうと思います。


次に、社会人時代に読んでいたら変わっていたと思うこと

No.5 「カバン持ちはチャンスの宝庫」

偉い人の会議に同行させてもらうことで、経営陣がどういう判断をするかを知ることができ、それは若い頃にたくさん経験しておくといいぞ、という話。
これはその通りだし、実際自分はできていなかったなぁと思う。
課長や部長に、同行させてくださいって言いづらいし、自分の仕事も詰まっていてそんな余裕作れなかったなぁ、と。
今思えば、自分の仕事をやりくりしてでも、そういう場に連れて行ってくださいと試しに言ってみるべきだったかな。
今はもう、会社の偉い人と話す機会なんてほぼ作れないし。。もったいないことしたなぁ。

ちょっと似てる話ですけど、僕は就職活動は最高に楽しく勉強になる場だと思っていました。
普通、学生の身分で会社の役員クラスの人と話せる場なんて、滅多にあるもんではありません。
入社した後でも年に数回しか話せないでしょうから、これは貴重な経験だぞ!と思いながら取り組んでいました。

そうか、入社した後でも、そういう偉い人と話す場に積極的に顔を出すようにしていれば良かったのか。
惜しいことしたな。
これからそういう機会があったら積極的に行動しよっと。


結論としては、社会人としてのマナーや、仕事への姿勢を学ぶ本としてはかなり良書だと思います。
大学生から若手社員まで読むべきですね。

ただ、中学生を教える身として感じることは、こういった「良い仕事をするための、姿勢や行動模範」の本を読んで自己改善していこうと思う人というのは、仮にこういった良書に出会えなくても独力で切磋琢磨して伸びていくと思うのです。
その傾きが、この本を読むことで少し上向きになるという話で。

問題は、頑張ろうという気があまりない場合です。
「そんなに頑張らなくてもいいじゃん」、「どうせ頑張っても良くならないし」という考えの学生が思った以上に多いのが現状なのです。

そういった学生や社会人をやる気にさせることがまず先決で、その後にこういった本を読むということが大切になってくると思います。
そのための方法を僕はこの著者に聞いてみたい。きっとそういう点でも考えがあると思うので。
もちろん、本書の目的はやる気のある社会人に行動模範を示す方だと思うので、その点では文句無く良書だと思います。



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