2014/08/07

近所の大学生に就活の面接について教えた

かれこれ4年ほど前に、だるまやの近所に住んでいる当時高校3年生の女の子に、大学受験で使う数学を教えてほしいと頼まれまして、ちょっと面倒見たことがありました。

確か、面接の試験で数学的帰納法について説明するという課題だったと思う。
説明の手順や声の大きさ、話す早さなどについて話して、一度だけ僕が面接の実践をしてみる、と。

で、無事希望の大学に受かって早4年近くが経ったわけです。

最近その子がだるまやの前を通るときに、リクルートスーツを着ているのを見て、「そうか、就活か〜」なんて思っていました。

なかなか希望の会社から内定が出ないらしく、今度は就活の面接について教えてあげてくれないか?ということで相談を受けまして、「いいですよ〜」と請け負ったんですね。

高校受験の面接にしろ、就活の面接にしろ、教わりたい人やその親などは、「面接のマナー」というか作法を教えて欲しいという感じが多いのです。
でもですね、僕は高校生や就活中の後輩を教えていて確信しているのですが、マナーで落ちるなんてことはほとんどないです。

だって、自分が採用担当者だったとして、マナーについては「落とす」きっかけにはなれど、「受かる」きっかけにはなりません。

僕も会社時代に面接担当を少しして思ったのですが、一日に数人、多ければ十人以上の入社希望者を面接するわけです。
その際に重要なのは、マナー悪などの失点を減らすよりも、どうやって面接官の印象に残るか?です。
面接が苦手な人と話すと、大抵の場合、失点を減らそう減らそうという思考回路のような気がします。

志望動機にしても「その会社のホームページに書いてあるようなことを読み上げる」ような場合が多いです。

面接官が知りたいことは、「希望者の人となり」です。
一緒に働きたいと思うかどうか、ですよね。

失点を防ぐような履歴書なり面接の受け答えなりを心がけると、得てして「自分がどんな人間か?」という最も大事なことが相手に伝わりません。

僕は面接の失敗は、「相手に悪い印象を与えてしまう」ことではなく、「相手の何の印象も与えない」ことだと思っています。

たとえそれが「変な子だな〜」という印象だったとしても、「そんな子いたっけ?」という印象よりも受かる確率が高いと思います。


さて、実際に就活の話として僕がしたことは、
・志望動機を自分の言葉で言えること
・相手が求めているスキルと自分のスキルの接点を見つけて伝えること
・仕事以外の自分の性格面を話せること
の3点を意識して説明しました。

志望動機ってなかなかうまく言えないんですよねぇ。

「なぜこの業界か?」は比較的言いやすくても、「なぜその会社か?」はなかなか難しいからです。
外から見た時に、同業の会社の違いはなかなか分かりません。

で、僕はまず志望動機をはっきりさせるために、「もしドラえもんがここにいて、どこでも好きな会社に入社できる道具を出してくれたら、どこの会社を選ぶの?」と質問しました。
今就活中で、とかそういう状況はひとまずおいておいて、自分が本当に働きたい業界はどこなんだろう?と。

今回の子の場合、「人間と自然の共生」に関心があるようで、それに関する業界で働きたいという返事でした。
そして次に面接を受ける会社が、リサイクル関係の会社だったのです。
これって立派な「人間と自然の共生」じゃん、と。

次に、職種としては事務職希望だったので、事務職で役立てる自分のスキルはなにか?という話で、パソコン関係(Word, Excel)のスキルと、秘書検を持っているという話で行こう、と。

最後に性格面としては、大学時代の経験から、自分がリーダーとしてチームを引っ張っていくよりも、サポート役としてチームの潤滑油としての立ち回りの方が得意だという話があったので、会社の中でも「誰の仕事か明確になっていない仕事」がたくさんあるだろうから、そういった「隙間を埋める役回り」を事務以外でもやっていくことで、会社に貢献したいと思うという話で行こうとなりました。

後は自分の言葉でちゃんと話せるように、風呂で練習してね、と言って終わり。
2時間くらいだったかなぁ。

この話をしたのが火曜日だったのですが、今日その子がお店に来て、「内定もらえました!!」という話でした。

良かった良かった。


また冬になったら中3に高校受験の面接の授業をやるので、秋になったら今年の面接の授業の作戦を考えなきゃな。




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