2013/11/07

稼ぐ力 「仕事がなくなる」時代の新しい働き方 の感想を

久しぶりに大前研一さんの本を読んだ。
確か最初に大前研一さんの本にはまったのは、「知の衰退からいかに脱出するか」を読んだときで、それから過去の著書も買って読みあさりました。

で、このところ大前さんの本は読んでいなかったのですが、久しぶりに読んでみようと思って買ったのがこの「稼ぐ力」。

内容としては今まで同様、グローバル化によって世界がどう変わっていっているかという話。

このところの日本のメーカーの業績不振の状況だとか、グローバル企業の今後の課題だとか、はたまた安倍政権の政策の問題点などの話がテーマ別に語られていて、結構読みやすいです。

中でも人材育成に関する内容が多くを占めていた気がします。

大学生・大学院生のうち社会人が占める割合が、アメリカ23%、イギリス20%、韓国10%に対して、日本では2%という数値。日本人は社会人になった後に、新たなスキルを身につけるために大学に戻る割合がとても低い、と。
ちょっと論点がずれますけど、僕は高校を卒業してそのまま大学に行くよりも就職してから大学に行くほうが学ぶことが多いと思います。
というか、真剣に授業を受けますよねぇ。。
まぁ僕は不真面目な大学生だったからなのですが。笑

また、大前研一さんの講演を聞きにくる聴衆が急速に変わってきているそうで。
以前はやはり40代〜50代の男性社会人が多かったそうですが、最近は20代〜30代の女性が急速に増えてきているそうです。
大前研一さんはかなり前から大企業に入れば安泰という概念が通用しなくなるということを言っていますが、女性も本能的に感じ始めているのかもしれませんね。
と言っても大企業よりベンチャー企業の方が良いという意味ではなく、大企業だろうとベンチャー企業だろうと、自分が貰っている給料に見合う仕事をしているか?、自分の給料以上に稼げているか?が重要だということです。

他に、偏差値教育を辞めるべきという指摘と、日本人がなぜ英語が不得意でどうすれば良いかという指摘が面白かった。
偏差値が高かった人は変なプライドがついて努力しなくなる、偏差値が低かった人はどうせ自分なんてと適当に仕事をするようになる、中くらいだった人は上司と部下の板挟みになって欝になる、という指摘をしています。
ソニー創業者の盛田昭夫さんや、ホンダ創業者の本田宗一郎は偏差値など無い時代に、とてつもない情熱(アンビション)を持って仕事に望んでいた、だからあれほどのグローバル企業を創り上げることができたのだと説きます。
偏差値教育をやめれば日本人の優秀さはまだまだ世界のトップレベルだと。
例えばスポーツの世界や芸術の世界で、世界でトップレベルの日本人がたくさんいると。
うーん、確かにそうかもしれないなぁ。

余談ですが、月曜日の全力教室で茂木健一郎さんが「偏差値教育を辞めるべき」という話をされていて、僕はとても共感したわけです。

日本人の英語については、文法的な正しさばかりを減点法で教える教育方法は百害あって一利なしだと。
そんな些細なことよりも、ニュアンスを教えることが重要だと説きます。
例として出されるのが、鳩山元首相がオバマ大統領に使った「Please trust me」という言葉。
確かに日本の中学英語で”命令形”という文法を習いますが、こんな言い方はありえないという話でして。
普通、「I'm new in my position. But, I'll do my best. I promise you」とからしいです。
命令文ってかなり強烈な言い方になってしまうそうです。Pleaseをつけたとしても。

僕も中学時代に教科書で must = have to (しなければならない)と習いましたけど、両者はニュアンスが異なるわけですね。イコールじゃないんです。
must は自発的にする!ということで、have to は規則的にしなければならないなのです。
学校では制服を着なければならないはhave to で、I must go to ~ だったら、~に自分の意志で行かなければならない、なのですね。
まぁいいや。

大前さんが教鞭をとっているBBT大学院大学では、こういったニュアンスを音楽の強弱記号になぞらえて、ピアニッシモ、ピアノ、メゾピアノ、メゾフォルテ、フォルテ、フォルテシモの6段階で教えているそうです。
部下を叱るときに、どの程度強くしかるべきか、といったケースで使っているそうです。
うーん、こういう英語だったら教わっていて面白かっただろうなぁ。

自分でも英語を教えていながら言っちゃダメなんですけど、文法教えて間違えると減点ってつまらんですよねぇ。
僕が自由にやっていいなら、やっぱり会話とかプレゼンとかを自由にさせて、その表現とかで採点したいなぁと思いますね。難しいですけど。。

また、以前このブログでも「世界は急速に平らになっていくよなぁ」というタイトルで投稿した、クラウドソーシングの話にも触れていて、前から興味があったので、ノリでランサーズに登録してみました。笑
実際にランサーズで仕事を探してみて思うのは、かっこいいホームページが作れたり、かっこいい名刺が作れたりという技術はお金を稼ぎやすいよなぁということ。
うーん、あんまり得意じゃないなぁ。。
僕が持っている特技で本業以外に稼げるものってなんだろうなぁと考えてしまった。

僕が実際にこの本を読んでだるまやに活かそうと思えることが一点だけありました。
詳細は事務的なことなので書かないですが、一つだけでも自分に活かせることが見つかるだけでも読んだ価値がありますよねぇ

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