2010/02/02

20年以上前にだるまやで買っていただいた小紋の洗い張り

先月、とあるお客様が20年以上前にだるまやで買っていただいた小紋をお持ちいただき、娘さんの寸法に仕立て直したいということで洗い張りからお仕立てをお請けしました。

昨日洗ったので、パシャッと撮っておきました。


この小紋、染めがしっかりしているため、裏表の柄を見てもどちらが表かわかりづらいです。
(ちなみに写真に写っているのは裏です。)
普通、裏は柄が薄いのですぐ分かるんですけどね。
まぁ地紋起こしだからというのもあるようですが。

この小紋を買っていただいた当時はきもの全盛期で、良い品物が出回っていたんですよねぇ。。
「今この小紋を作ったら大変だぞ、こりゃ」と親父がぼやいておりました。

しかし、何十年も前のきものを受け継げるってのは良いことだなぁと思います。
だるまやで化学繊維の品物を扱わないことや、仕立てはすべて手縫いであることは、"受け継ぐ"ためです。
化学繊維の品物は洗い張りをしても筋が消えないので、仕立て直せません。
ミシン仕立ても、解く際に反物を傷つける恐れがあるので、だるまやでは解きをお請けしていません。

染め替えや洗い張りが主軸である以上、うちで売った品物を、「これは仕立て直せません」と言うわけにはいかないわけで、化学繊維やミシン縫いはお請けしていないわけですね。

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