2013/08/03

カンブリア宮殿の感想 〜和郷園〜

またまたカンブリア宮殿の感想を。
ブログに書いておくのが一番のメモだし、自分の理解を整理する良い機会なので。

今週は和郷園という農業集団の会でした。

特に番組の後半で木内さんに一問一答で質問していたところが勉強になりました。

  1. 作るだけの農家から作って売る農家、売れるものを作る農家へ
  2. 「農業」という言葉は「工業」と言うのと同じ
  3. 自給率は低いが、供給力は充分(8割程度)ある
  4. 今の日本の農業に必要なのは農業労働者よりも農業経営者である

1つ目について
木内さんは実家の農家を継いだ時に、一家の年収が350万円しかなかったそうです。
大学を出て実家を継ぐと決めた時に家族、特に母親から反対されたそうで。。
せっかく大学出たのだから公務員かそれに準じる仕事に就いてほしかったそうです。
元々大学で経営学を勉強していた木内さんは、なぜ農家の年収が低いのか、業界全体の理解を深めようと努めたそうです。
ある日スーパーのレジでごぼうを切ってほしいと頼んでいたおばあさんを見て、「ごぼうをカットして卸せば儲かるのでは?」と思いつき、カットごぼうを作ったそうです。
そうしたら、通常の3倍価格で売れたそうで。
単価が上がっただけでなく、一本のままだとスーパーの棚の下の方に陳列されていたのが、カットしたら目の高さに置いてもらえるようになり、売上数量も増えたそうです。

2つ目について
「農業」という言葉は「工業」と言うのと同じように聞こえると。
「工業」という言葉はほとんど使われず、例えば「自動車産業」とか「家電業界」とか分けられるのに、なぜ「農業」は使われるのか、と。
「きゅうり」を作っている農家と「トマト」を作っている農家は別ですよ、と。
なるほど、言われてみればそうかもしれないなぁ。
まぁどう区切るかっていうのはそれぞれですけど、木内さんとしては思うところはいろいろとあるんでしょうね。

3つ目について
日本で自給率が低いと言って使われる指標はカロリーベースなので、野菜をいくら作っても自給率には寄与しないわけです。野菜はカロリー低いから。
さらに牛や鶏を育てていても、餌として与えている穀物は輸入しているケースが多いのでその場合も自給率には含まれないわけです。
木内さんが言うには、本当に自給率が4割なら、スーパーに買い物に行ったときに海外産の食品が6割なければいけない、と。
でも実際にスーパーに行ったら海外産の方が少ないでしょ?と。
供給力は8割程度はありますよ、という話でした。
そりゃそうですよねぇ。

4つ目について
今の農業に必要なのは、消費者が求めるものを考えたり、全体を俯瞰して効率化したり、という経営学を学んだ人と、農作物を作る農家とのコラボレーションだとおっしゃっていました。
求められていないものを一生懸命作って、売れない売れないと嘆いても仕方がなくて、求められているものは何かを考えるということが大事ですよねぇ。

僕も今の仕事をしていて思うんですけど、やはり「作れば売れた時代」を経験してきた人たちの考えを変えていくというのはなかなか大変です。
というか無理な部分もあります。
(うちの親父は頭は柔らかいほうだけど、それでも難しい部分もあるので。)

だから世代交代が必要なんですけど、なかなか難しいですねぇ。
木内さんも今の農業に必要なのは「成功事例」だということをおっしゃっていましたし。

しかし、実際に農家で成功している経営者の話は勉強になります。


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