2010/10/20

近所の高校生の大学受験の面倒を見る

このところいろいろと慌ただしくて、ブログの更新が遅れがちになっていました。
ようやく少しずつ落ち着いてきたので、なるべく思ったことをタイムリーに書いていきたい。
自分の気持ちが熱いうちに記事を書かないと、なんとなく乗らないし。

ということで、最近の出来事から。

実は先々週、うちのお客さんでもあるご近所さんから、大学受験の子の面倒を一緒に見てほしいと頼まれました。
理学部をAO入試で受けるらしく、数学のプレゼンをするのでアドバイスしてほしい、と。
水曜日に相談されて発表が日曜日て。。急だなぁ。

お題は、数学的帰納法と、球の体積と表面積の関係についての考察。
一次選考でレポートを提出して、次は二次選考でプレゼンをするとのこと。
大きな模造紙にプレゼン資料を作って、発表に望みます。

最初にその子に会う前に、その子が作ったレポートを見てみる。
数学的帰納法は覚えてる。OK。
球の体積って高校数学だったら一般的には積分を用いて求めるんだけど、その子は学校の先生に教えてもらったカヴァリエリの定理というものを使って求める方法を一次選考で提出したらしく。。

カヴァリエリの定理なんて聞いたことないぞ!と思って、面接の練習の前に僕も勉強しましたよ。。

で、会う前に予習をして面接の練習開始。

自分自身数学が好きだし、塾で中学生から高校生まで何人も教えてきたので思うのですが、数学の理解度って問題を数問解かせて説明させるとだいたい分かりますね。
解き方のアプローチもそうなのですが、言葉の選び方で分かる部分が大きい気がする。

最初の練習では、そもそも理解が浅いところや間違っているところを指摘して、プレゼンの仕方をちょこっと話して終える。

二日後の土曜日の昼休みにまた練習。
僕が指摘した部分を直してもらって、今度は発表用に作ったという模造紙を使ってプレゼンを。

今度は数学的な部分にプラスで、プレゼン資料の作り方とか、話す速度とか、プレゼンに関する指摘を多めに。
僕もまだまだプレゼンは上手にできないのですが、プレゼン資料に計算式をズラッと書く必要はないんじゃないか、と。
相手は理学部の教授だろうから、計算の説明じゃなくて、概念の説明とか、自分なりの解法のアプローチとかを書いて、計算式なんて最初と結果だけで途中ははしょっちゃっていいんだよ、と。

プレゼンする時は相手がどんな人かを予想することが大事だと思っています。
数学に疎い人にプレゼンする場合と、数学の教授に説明する場合とじゃ、資料の粒度が変わってきますよね。

後は、話すスピードが早い。特に焦ると早くなる点。
話すスピードを落とすのはすぐには難しいので、文章の中での単語の切れ目に、ちょっとだけ間を置いてみてというアドバイスをしました。
聞いている方は、話す速度が早くても、単語の合間で追いつけるから、と。

あと驚いたのが、本番っぽい練習をさせると話し方が急にぎこちなくなる点。
なんて言うのかな、急に堅苦しい話し方になっちゃう。
本人に、「学校の先生とか、予備校の先生にそういう風に話せって言われたの?」と聞いたら、そうではなく、自分でその方が良いと思ってそうしていると。

「じゃぁさ、自分がバイトの先輩で、新人を面接するときその話し方だったら一緒に働きたいと思う?」と聞いてみる。
結局は人と人なんだから、その人と一緒に働きたいとか、この人だったらうちの大学に来てほしいと思ってもらわないといけないわけで、あんまり堅苦しい感じで話すと、魅力が伝わらんぞという話をした。

これは百聞は一見にしかず、ということで、同じプレゼン資料を使って、僕がプレゼンしてみました。
で、良い点と悪い点など、感じたことを話してもらう。

とまぁ、ここまでやって、次の日の朝8時から直前の練習。
前日のお昼の練習から夕方まで資料の作り直しをして、プレゼンの練習もしていたらしいので、かなり良くなってた。
細かい点を少し指摘して、後は楽しんでおいでと言って送り出しました。

なんだか山本五十六の言葉を思い出したなぁ。


やってみせ 言って聞かせて させてみせ ほめてやらねば 人は動かじ

                           山本五十六


試験が終わって戻ってくると、晴れ晴れとした表情で、結構うまくいったらしい。
ご近所さんと二人でケーキ食べに行ってました。

で、今週月曜日に結果を聞いたら、見事受かったそうです。
良かった良かった。
別途改めてお祝いしましょうね!

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