好きなお店から買いたい

今日は水曜日でお店がお休みで、午前中は伸子張り、午後は湯のし、と忙しい一日でした。
とはいえ、お店がお休みな分、精神的にはゆとりがあって、夕食の支度をしてから、1時間ほどジムに行って運動をして、それからビールを飲みながら食事をして、ミスチルのDVDを見ながらネットウォッチングしていたのです。

いや、今日読んだ記事はほんとに価値のあるものばかりで、一つ一つ丁寧に感想を書きたいと思うのですが、まずは一つ今書きたいことを。

半年ほど前から有料メルマガを2つ読み始めました。
以前はデジタルコンテンツにお金を払うことに抵抗があったのですが、なんとなく始めてみて半年ほど経ったという感じです。
確かに面白いし、月々700円とか800円払うこともアリかなぁと思っているので続けているのですが、多分面白さだけで考えたら割高なんですよねぇ。
例えば好きな作家さんのエッセイ集を文庫で買ったら、メルマガ数カ月分の内容を1000円未満で読めるわけでね。
そう考えるとやっぱりメルマガは割高だと思わざるを得ないのです。
だって、普遍的な面白さで言ったら、多分過去の名著を読む方が良いですよ、絶対。
でも、購読しているんですね。

なんでだろうと思って考えたんですけど、やっぱりその作家が好きだからなんじゃないかなと。代替手段が無いからというのもありますが。
メルマガの文章を買っているというよりは、その作家さんの生き様とか、そういうトータルな面を好きになって、で、メルマガ出しているなら購読しようかなとなった気がします。

最近CDが売れなくなって久しく、売れているのはAKBくらいのものですが、AKBのCDを買っている人で、純粋にAKBの音楽を聴く目的で買っている人って売上枚数から考えたらほんの一握りですよね、多分。
だって音楽を聴くという目的を達成するなら絶対レンタルですよ。
1曲だけとかならネットでダウンロードしますけど、アルバム数枚になったら、なぁ。
じゃぁ何で売れるかっていったら、やっぱり好きだからじゃないかなぁ、と。
ファン心理かな、と。
僕の尊敬する友人が、「CDはグッズになった」という名台詞を言っていましたけど、本当にそうだなぁと思っています。

で、本業の話で。
きものってすごい買い物だと思うんですよ。
だって、お値頃な品でも仕立て上がって5万円くらいしますから。
もちろんその分の手間暇をかけて、金額以上の価値があるというものを揃えていると思っていますけど、なかなかそう簡単に買えないと思うんですね。
特に必要に迫られていない場合、趣味できものを楽しみたいという人がきものを買う場合で考えたら、もちろん良い物を安くが一番ですけど、僕だったら好きなお店で買います。
まずそのお店のブログを読んだり、仕事ぷりを観たりして、お店に行った時に、「お、やっぱこの店いいわ」と思って初めて買うと思うんですよ。

好きなお店になるにはやっぱり働いている人って大事だなって。
僕は食べることが好きなので通っているお店が何軒かありますが、もちろん美味しい料理を納得のいく金額で食べられるということはありますが、働いている人が好きということが通う上で結構な部分を占めていたりします。
だって、おいしい料理とお酒でも仏頂面した店員さんのカウンターで食べても美味しくないですし。
とはいえ、どんなに愛想の良い店員さんがやっていても、美味しくなかったり、高すぎたりしたらやっぱり通わないわけで。
まずは美味しく安いという本道を満たした上で、店員さんやそのお店の持っている雰囲気とかが大事だなと思うのです。

で、自分の話に戻ると、やっぱりうちできものを買ってもらえるってすごいことですよね。
親父と僕でお店のカウンターに出て、まぁたわいもない話をお客さんとしているわけです。
そんな話の中で、きものを買ってもらえたり、帯を買ってもらえたりするんですけど、改めて考えたらすごいことですよ、これって。
だって、実際そんな高い買い物、僕も親父もめったにしないですよ。（笑）

親父がいない時に僕が初めて帯を売った日のことを実は覚えていまして、その時のお客様の名前も憶えているんですけど、やっぱり買ってもらうってすごいなと。

親父の口癖の一つに、「買ってもらって満足しちゃだめで、実際にそのきものをお客さんが着たときに、周りの人に褒められるようじゃないとだめなんだ」みたいなのがあるんですけど、まぁそれは今度。

というわけで、明日も頑張って仕事しよっと。


ちなみに、今日読んでた記事は↓の「プレタポルテ」というメルマガをまとめたサイトの中のものです。
どれもお勧めですが、と言っても5つしかまだ読んでいませんが、やまもといちろうさんの「社員を切ってください、雑巾を絞ってください」と内田樹さんの「「責任を取る」ことなど誰にもできない」が超お勧めです。

http://yakan-hiko.com/w/