毎年この時期に京都か長浜に行くのですが、今年は京都に行ってきました。
昔から取引のある問屋さんが京都で催事をやるので、仕入れに行くのです。
で、せっかく京都に行くので、いろいろな職人さんを訪ねて話を聞きに行ってきました。
ちなみに前回の京都訪問の記事はこちら。
京都出張1日目〜無地染め工場見学&しみぬき職人訪問〜
京都出張2日目〜仕入れ、西陣織訪問〜
京都出張3日目〜染め職人訪問〜
今ブログ見て思い出しましたけど、昨年は2泊3日で行ったんだ。。。
今回は1泊でかなり時間のない弾丸ツアーだったなぁ。。
さて、 京都初日。
小田原を10時過ぎに出る新幹線に乗り、京都に12時過ぎに着。
いつもこの新幹線に乗っていきます。
で、仕入れが15時で終わってしまうので、駅でカレーを掻っ込んですぐタクシーに乗り込む。
13時くらいに会場について、いつものメンバーに簡単に挨拶を済ませて商品を見て回ります。
うちの在庫の状況を考えつつ、気に入った品物をピックアップ。
とりあえずひと通りみることができたので良かった良かった。
で、ホテルに荷物を置いて、晩御飯まで少し散歩。
鴨川沿い〜。
花見小路を歩いてみたり。
鴨川沿いで七夕祭りやってたので、眺めつつ、予約したお店へ。
人生初、川床で鳥料理をいただく。
かなりのボリュームで、ビール1本と日本酒1合でお腹パンパン。
確かに僕はそれほど大食漢ではないですが、これってみんな食べきれるのかな〜。。
この後、やっぱりBARに行きたい!ということで、鴨川が一望できるBARへ。
土地勘がないので、ネットで調べたお店に入りましたけど、景色は良いけどBARとしてはイマイチだったな。。。
もっと本格的なところが良かった。
暑かったし、重い荷物を持って歩きまわったので疲れてさっさと寝ました。
さて、二日目。
この日は、うちが仕事をお願いしている京都の悉皆屋さんに、何人か職人さんを紹介してもらう段取りでした。
9時に迎えに来てもらって、いざ。
まずはしみ抜きの職人さんを訪問。
写真は撮れなかったのですが、親子で仕事をされている方で、息子さんは41歳。
この業界ではかなり若い部類に入りますね。
僕と同じ境遇なので、話しもあい、結構いろいろと話し込みました。
呉服屋の店員さんが詳しくない人だと、無茶な注文が来て困るわ〜、とか。。
ですよね〜、と言いつつ、僕ももっと勉強せねばと気持ちを新たにした。
洗い張りの作業についてもいろいろと話したのですが、京都の洗い張り職人さんでうちみたいにちゃんと洗っているところはほとんどないそうで。。。
水で流す程度というところが多いらしいです。
もちろん伸子張りなんてやっていない。
うーむ。。。
次は彩色の職人さんのところへ。
部分的な染め直しや、金加工直し、柄足しなどの職人ですね。
僕は初めて見ましたが、透明なフィルムを使って、染め直したいところだけ切り抜き、作業をするそうです。
上の写真は赤い花にだけ金加工を施し、赤を地味にするという作業。
なるほど!こんな方法があったのか。これは参考になりました。
こちらは巾出し。
と言っても、洗い張りの作業で言う巾出しとは異なり、柄止まりのある反物に柄を足し、生地の巾いっぱいまで使えるようにする作業です。
こちらがご主人さん。
で、やられている作業は、線描きで柄を出しているきものに色を足すという作業。
いや、これ写真におさめられませんでしたが、無茶ですよ、この注文。笑
めちゃめちゃ手間かかりますよね、、という話をしつつ。
こちらは金加工直し。
柄の縁にされた金加工の色が変わってきたものを、新たに金加工をしているところです。
樹脂を使っているらしく、洗い張りをしても取れないとのこと。
それなら安心して仕事が出せるな、ふむふむ。
気さくで話しやすく、面白いご夫婦でした。
最後はちょっと変わったしみ抜きの職人さんのところへ。
しみ抜き、とも違うし、丸洗い、とも違う、独自のやり方でしみを落としているらしいです。
僕が一番驚いたのは、作業そのものより、作業前と作業後を写真で撮っていて、iPadで見せてくれるところ!
めっちゃIT使いこなしてるやん!!笑
って、それは偏見か。。
作業前と作業後の写真を見せてもらって、なるほど〜ってな具合。
ただ、共通して思ったのは、うちだったら絶対洗い張りして仕立て直すよな〜という事例でも、解かずに作業をすることが多いということ。
紹介してくれた悉皆屋さんと食事しながら、そんな話をしていたのですが、京都では洗い張りして仕立て直すとめちゃくちゃ高くなるそうで。。
それもあって、お客さんが、なるべく解かずになんとかしたい、という注文が多いそうです。
まぁ、うちが洗い張り職人なんで、洗い張り以外の職人さんを回ったからそういう仕事が多かった、といえばその通りなんですけどね。笑
きもののためには、7,8年で一度解いた方がいいんですけどね〜。
縫い糸だって劣化するし、表と裏の釣り合いも悪くなってきますしね〜。
しみ抜きや彩色の作業にしても、一度解いて反物の状態でやる方が作業しやすいし、縫込みの中の部分も作業できるので、ゆくゆくは良いんだけどな。
いろいろと勉強になった2日間でした。
やっぱり自分で考えることも大事だけど、新たな人と出会うと新たな考えが浮かびますね。
まだまだやれることは多そうだ。
お世話になっている問屋さん、案内してくれた悉皆屋さん、忙しい中お時間を取っていただいた職人のみなさんに感謝です。
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