道中着の胸あたりがダブつくのは何故？

数ヶ月前に、うちの古くからのお客様が別のお店で仕立てた道中着を持って来店されました。
その道中着を着ると、胸元がダブつくというのです。
けれども、その道中着の寸法を測ってみると、お客様の寸法に合っていました。

原因が分からないので、今度来るときにきものを着てきてください、そのときにこの道中着を羽織ってみてもらえば何か分かるかもしれませんと伝えて、今日お越しいただいたわけです。

実際にきものの上から羽織っていただくと、確かにガバガバなんです。
でも寸法は合っている、なんでだ？と。

一つ思い当たるのは、ボタンの位置が良くないのでは？ということだったのですが、これは仕立て屋さんを呼んで、実際に見てもらおうということになり、僕の仕立ての師匠を急遽車で迎えに行って、見てもらうことになりました。
師匠も同じく、ボタンの位置が悪いという結論になり、ボタンではなく待ち針でちょうど良い位置でとめてみると、ガバガバがなくなったのです。

ということで、師匠にそのまま持って帰ってもらい、ボタンの位置を付け替えてもらうことになりました。

しかし、道中着は難しいですねぇ。。
今回のへちま衿のように、変わり衿で仕立てる場合、衿の形にきものを裁ってしまっているので、洗い張りができないのです。
だるまやは洗い張りがメインなので、仕立て直しが利かない仕立て方は極力勧めないようにしているのですが、それでもお客様の好みもありますからねぇ。

今後、うちで道中着を請けるときに、どうやって寸法を測ったらいいかなぁ～。。。

とりあえず何とかなりそうで一安心です。