ちょっと今、飲んでいい気分なので。
最近馴染みのお客さんとも話ができるようになってきて、日々接客を楽しんでいるのですが、我が店ながらだるまやっていい店だなぁと思うことがあります。
だるまやには古くからのお客さんが結構いまして、中には僕のじいちゃんばあちゃんの代からのお客さんもいらっしゃいます。
お客さんが高校生くらいのころに親に連れられてだるまやに来ていて、だるまやは途中でばあちゃんの代から親父の代に代わり、そのお客さんと親父とのつながりになっているわけです。
そういったお客さんと最近僕も話をさせていただくことが増えていまして、こういう世代を超えたつながりをお客さんと持てることっていうのはとっても幸せなことだなぁと思うわけです。
そういった、親父と同世代のお客さんはだるまやにとっては宝物のような存在でして、きっと親父にとっては一緒にお店を作ってきてくれた方だと思っているはずです。
僕は毎日親父と仕事をしていますが、それぞれのお客さんとどういう思い出があるかというのはすべて聞けるわけではありません。
お客さんと話していると、親父やばあちゃんじいちゃんとの思い出話をしてくれることがありまして、そういう話は僕にとっては貴重な経験になっています。
それはお客さんだけではなく、仕立て屋さんや紋屋さんや問屋さんも同じですね。
じいちゃんばあちゃんがきもののことを伝えてきた、その頃は小さかったお客さんが成長して、親父との付き合いになり、そういったお客さんとの会話で僕が鍛えられる。
「昔、おたくのお父さんとこんなことがあったのよ~」という会話は面白いというか、親父にもそんなころがあったのかというか、嬉しいものです。
そういうお店って、客観的に見てもとっても素敵なんじゃないかなぁと思うのです。
これってなかなかほかの商売だとないことだと思うんですよね。
昔から家と呉服屋との付き合いってこういう関係だったと思うのです。
それを小さいながらも守り続けているっていうのは我が店ながら誇らしいです。
願わくば、今度はそういった古くからのお客さんのお子さんや僕の代から新しくお客さんになってくれたお客さんと僕とが新たな関係を作っていって、僕の後継者がその新しいお客さんたちに鍛えられるようなお店になっていたら嬉しいなぁと思う今日この頃ですね。
僕は前の会社を辞めるときや、最近新しく知り合った人に会社を辞めた経緯を話したときに、「もったいない」と言われることが多いのですが、きっとだるまやのようなお店が失われることのほうがもったいないはずだと思いましたし、今も思っています。
会社を辞めたときはだるまやで親父たちと一緒に仕事をしていたわけではないですけど、それでも、きもの文化の一端を親父たちが担っている自負(というか他負?)はあったのでした。
とはいえ、前の会社も相当魅力的な職場でしたし、今でも当時の同僚とは仲良くしています。
当時の先輩たちに教えてもらったことは今でも僕の根っこにしっかり根付いていますし、そのときに培った技術はだるまやの仕事のさまざまな場面で役立っています。
(みんな、ありがとうございます。)
だるまやで働いていることで僕がもっと成長できるように、今の仕事がもっと魅力的な仕事だと思ってもらえるように、昔の同僚に負けず輝いていられるように、もっと頑張らなきゃなぁと思って今日は寝ることにします。
明日も頑張るぞ!
私も親の代からおつきあいのある
返信削除呉服屋さんがあります。
きめ細かくわかってくれていて、
私のわがままもきいてもらえて…。
今の若い人、といいますか、実際には
その親御さんの年代から、
そういう呉服屋さんとの付き合いが
なくなっているんですよね。
だから振袖作るのに「大手」にいってしまう。
大手に勤めていた友人がいて、
「正直、一人一人のノルマがきつくて、
似合うも似合わないもなく
とにかくセットで売るのが先だった」と
そんな話をしていました。
私は若い方から相談を受けると、
まず近所で呉服屋さんを探してご覧なさい、
と言います。
お父様といっとょにがんばってください。
おー、すばらしいエントリーですな。
返信削除がんばれだるまや、がんばれやっけん。
わたくしは、だるまやを応援します!!
>とんぼさん
返信削除コメントありがとうございます。
そうなんですよね。多分今の若い人の親の代から呉服屋さんとのつながりがなくなってしまったんですよね。
結局振袖も大手で買うから、その後の呉服屋さんとのつながりも無いですし。
そういった現状を鑑みつつ、自分に何ができるのかチャレンジしていくのも楽しいなぁと思って頑張ります!
>kampei
お、初コメントだね。サンクス!
kampeiのサイト初めて見たけど、シャレが聞いてて面白いな。
やっぱ、kampei文才あるわ。