2010/04/09

布目に合わせて布を裁つ方法

いや、僕がこういう記事を書いていいものか迷うのですが、以前ゆかたを自分で縫ったときに師匠に教わったことを「覚えていますよ~」という意味も込めて投稿。
ちなみに、自分のゆかたを仕立てた時の奮闘記はこちらの下のほうを見てください。

先日、白無垢(神前式で女性が着る白いきもの)の洗い張りをお持ちになったお客様がいらっしゃいました。
白無垢の洗い張りなんて初めてだなぁと思い、きちんと仕上がるか不安だなぁと思っていたら、さらに問題が。
ミシン仕立てだったらしく、きものの形に合わせて布を裁ってしまってあったのです。

そのため、端縫いのしようがありません。

そこで、お客様にお電話して事情を説明すると、「ウェディングドレスに仕立てるので、全部は使わないです。」とのこと。
とはいえ、うちで勝手にハサミを入れるのは怖いので、「お手数ですがもう一度お店に来ていただいて、どれだけあればウェディングドレスに仕立てられるか積もってください。」という話をしました。
で、身頃と袖があれば大丈夫という話に落ち着いたのです。

↓袖の丸みに沿って裁ってある


この写真は胴裏ですけどね。
本来きものは、すべて長方形に裁ってあり、解いて端縫いをすれば再度反物に戻るのですが、このように縫う形に合わせて裁ってしまってあったのです。

お客様とお話をして、耳のない部分は切っても良いという話になったので、ハサミを入れさせていただきました。

で、布を裁つときですが、布目(横糸)に合わせて裁つと洗い張りをするときに伸子張りしやすいです。
(もちろん、仕立てるときにもその方が良い。)

↓まずは裁つ位置に少しだけハサミを入れます


↓ハサミを入れたところを手でコチョコチョすると、糸がほつれてきます


↓ほつれた糸を引っ張って抜くと、横糸に沿って目印が出来ます


↓その目印に沿ってハサミを入れていけば布目に合わせて布を裁てます



和裁をされている方にとっては当たり前の話かもしれませんが、書いてみました。
自分のゆかたを縫うときに、縫い方、くけ方、反物の積もり方などなど、たくさん新しいことを教わりましたが、布の裁ち方もとても役に立っています。
仕立てのことは知っていて損はありませんね。

洗い張りをする際にここまでする必要があるのか分かりませんが(結構時間かかるので)、結構細かい性格なので、出来る限りベストなやり方をしたいなぁと思っています。

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