毎週金曜日はお昼を食べながら、前日のカンブリア宮殿の録画を観ています。
毎回、日本企業の敏腕社長の苦労工夫に唸らせられながら、だるまやの仕事にどう応用できるかを考えるのが楽しいのです。
昨日は駅ナカでよく見かける「MISTER MINIT」でした。
確か合鍵作りのお店だったと記憶していたのですが、今は靴の修理がメインで、革靴のかかとの修理なら10分程度、1000円ちょっとで直してくれるそうで。
数年前から会社の業績がどんどん下がり縮小均衡に向かうなか、2010年から中西勉氏が社長になられ、V字回復していくわけです。
僕の印象は、確かな技術力に支えられた超利便性の追求。
駅ナカというおそらくは地価が高いところに出店する以上、1cm足りとも無駄にしない店舗設計と、どんな靴でも直して見せるという確かな技術力。
駅の中を行き交う忙しいお客さんに極力短い待ち時間に、割安な金額で良いサービスを提供するぞ!という熱意に頭が下がりました。
新しい店舗を出店する際にも、その場所を通過する人の人数、履いている靴などを部長クラスが自分で測定しに行き、社長にプレゼンする。
数字としては既存店舗に遜色がないとしても、「通行人の歩く速度が早い」という報告に敏感に反応する社長。
急いでいる人は靴の修理を出す時間がない場合が多いわけで。
ではなぜ早いのか?
路線の乗り換えが多い駅の場合、確かに通行人数は多くなるが、2つの理由で足が早くなる場合があると。
一つは乗り換える際の移動距離が長いと自然と足が早くなる。
もう一つは例えば半蔵門線から銀座線に乗り換えるとして、半蔵門線が15分に一度電車が来る、銀座線が5分に一度電車が来る場合、銀座線から半蔵門線に乗り換えようとすると、1本逃すと15分待たなければならず、急いで乗り換えに行くことが増える。
なるほど。
これぞマーケティングだなぁ。
ただ、もろもろ懸念があるけれども、では急いでいる人が多い場所でどうやってお店を成功させるのか考えようという結論になっていました。
リスクがあるけれども上手く行けばリターンも大きいということですね。
さらに、新しい事業の柱として、楽リペというサービスを展開し始めたそうです。
楽リペとはネットで靴の修理を注文すると、佐川急便の専用スタッフが取りに来てくれて、後は仕上がりを待つのみというサービスだそうで。
金額も店舗で頼むのと同じになるということで、これはちょっとびっくりした。
お客さんにとってはものすごく便利なんだけど、送料などの負担をまかなえるのかなぁ、と。
だるまやの商売の今後を考える上で、きもののお手入れを郵送で受けるというのは真剣に考えなければならないテーマです。
僕もいろいろと考えていることはあるのですが、なかなか大きく展開できない理由もありまして。
現状維持を考えていてはいずれ負けるわけですから、次の一手を常に考え続けなければいけないんだよなぁ。
カンブリア宮殿を見ていて思うことは、業績を伸ばしていっている会社の社長は、本当に熱心に自分のお店の商売を考えているということですね。
それが飲食だろうと、小売だろうと、靴の修理だろうと、大きなビジョンから細部にいたるまで全てに考えを巡らせている。妥協してない。
そして新しい挑戦をし続けている。周りが無理だと思うようなことも先頭で旗を振って周りを巻き込んでいく。
すごいなぁと素直に関心してしまう。
こういう社長の元だと厳しいけれど張り合いのある仕事ができるんだろうなぁと素直に思う。
ということで、僕は今まで靴の修理をしてもらったことがないのですが、(修理してもらうほどの靴を履いていないし。。)今後は修理してもらいながら大事に長く使おうかなと思いましたね。
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