今日、「味いちもんめ」を読んでいて、筍の話が出ていたのですね。
で、「筍」って漢字いいなぁと思ったのです。
きっと筍という漢字が決まるまでこんな話があったに違いない。
それは、、、
今は昔、中国のとある村で、あるおじいさんが竹林を持っていました。
そのおじいさんは竹林を育て、その竹を米や野菜と交換して生活していました。
ある朝のこと、そのおじいさんがいつものように竹林を歩いていると、ちょうど土から顔を出したばかりの竹を見つけました。
何気なく彫り出してみると、何とも可愛らしい三角形。
じいさん:
「あいや~、これは可愛い竹じゃのぅ。どれ、持って帰ってばあさんに見せてやんべ」
そのおじいさんはまだ小さい竹をばあさんに持って帰ってあげました。
その夜、まだ小さい竹を受け取ったばあさんとじいさんの会話。
ばあさん:
「こりゃぁ可愛い竹だねぇ。でも持って帰って来てくれたのはいいけどどうすんだい?」
じいさん:
「あいや~、そこまでは考えていなかっただ。」
ばあさん:
「この竹、焼いたら食えねぇべか?」
じいさん:
「おぉ、それがいい。ばあさん焼いてみてくんろ。」
そして小さい竹を食べた二人は目からウロコが。
じいさん:
「竹とは思えねぇ旨さだべ。」
ばあさん:
「んだんだ。これ明日もっと持ってきてくんろ。近所のばあさん連にあげてーだ。」
じいさん:
「お、まかしとけぃ。竹林にはうんとこさーと生えているだろうさ」
そして、近所のばあさん連に配ると、全員がうまいうまいと喜んでくれたそうな。
その話は、ものごとの漢字を決める偉い人の耳にも伝わった。
漢字を決める偉い人の弟子:
「先生、聞きましたか?生えたての竹を焼いて食べると美味しいそうですよ?」
偉い人:
「おぉ、そうなのか。ちょっとその竹をもらってこれんか?」
弟子:
「隣の村のじいさんが分けてくれるそうなので、これから行ってもらってきます。」
そして、その日の夜。
もらった生えたての竹を食べる偉い人と弟子。
弟子:
「先生、これは本当に美味しいですね。」
偉い人:
「うーむ、本当にうまい。」
弟子:
「先生、この生え立ての竹を隣村では、”たけのこ”と呼んでいるそうです。漢字をつけたほうがいいんじゃないですか?」
偉い人:
「うむ。そうだな。そういえば、お前も弟子になってだいぶ経つだろう。どれ、お前が漢字を考えてみんか?」
弟子:
「え?いいんですか??じゃぁ竹の子どもで、分かりやすく”竹の子”でどうでしょうか?」
偉い人:
「あまりにも芸が無いのぅ。この”たけのこ”を食べてもっと感じたことは無かったのか?」
弟子:
「うーん、そう言われましても。では、先生お手本をお願いします。」
偉い人:
「私はこの”たけのこ”を食べて、この生えたての時こそ、竹の旬なのだと思った。竹に旬と書いて、”筍”としたい。」
弟子:
「おぉ!先生、素晴らしい字ですね。竹に旬で”筍”ですか!」
偉い人:
「うむ、今後生えたての”たけのこ”を”筍”と書くことにしよう。」
・・・
ね?
間違いないでしょ、これ。
しかし、旬を過ぎてからが長い植物だなぁ。(笑)
なるほど楽しい物語ですね。
返信削除こちらのお話の方が、うんうんとうなづけます。
でも実際には「旬」は「十日」の意味。
4月下旬とか言いますでしょ。
たけのこはあっという間に伸びて、
十日もほっとくと竹になってしまう。
食べられる期間が短いから、
筍と書きます。
こうしてオハナシしてしまうと、
つまんないですねぇ。
>とんぼさん
返信削除なるほど、旬って十日っていう意味なんですね!
食べ物が本当に美味しい時期は10日間くらいしかない、ってことから美味しい時期のことを旬って名付けたんでしょうねぇ。
お、これはこれで物語が浮かんできそうな・・・(笑)