2017/07/26

米沢研修 2日目 〜小松織物工房さん、近賢織物さん、安部吉さんへ〜

さて、米沢研修2日目です。

スタートは車で1時間ほどかけて白鷹へ。
白鷹御召の織元である、小松織物工房さんを訪ねました。



こちらは板締めという珍しい染め方をされているそうです。






織った時に柄になるように溝を掘られた板で絹糸をはさみ、染料をかけていきます。
溝の部分には染料が渡り、溝がないところは白く残る、という染め方です。
分かりづらいですかね。








染め上がった横糸。
こうして染めた糸を使って織っていきます。



七宝柄。
この大きさより小さい七宝を織ることはできないそうです。



半幅帯〜。





一反織るのに150時間以上かかるそうです。。
年間生産量も100反に満たないそうで、現状は完全受注生産です。
簡単には手に入りません。。





その後、広間でテレビに映し出された画像を見ながら説明を聞く。
小松さん、iPad の画像をテレビに飛ばすわ、Apple Watchしてるわ、かなりのAppleGeekと見た!笑



米沢に戻る途中で寄ったコンビニにカブトムシがいたので捕まえてみた。
女性陣がキャーキャー言ってましたけどね。笑




お昼は冷やしラーメンを。
食べながらお隣の高橋和江さんと前回に続いて喪服のスレについての議論。
結論出ず。笑

さて、お次は近賢織物さんへ。
近賢さんは角帯を中心に幅広く織られているそうです。













どの織元さんに行っても思いましたが、説明が上手いですね。
見学に来られる方が多いんだろうな〜。
説明用に資料作ってあったり、織機に説明書きがあったり、と、工夫が随所に見て取れました。







近賢さん、柄数もものすごく多かったです。
僕はだるま柄の角帯が欲しいので、「だるま柄ってあります??」と聞いてみたところ、「無いから、デザイン考えてくれれば織るよ!他でも売っちゃうけど。笑」と言っていただきましたので、いずれだるまやオリジナル角帯にチャレンジしたいと思います!笑

他にもデザイン関係のアイデアあるので、いずれ相談してみたいな〜。
飲みながらちょっと話しましたけどね〜。

さて、最後は安部吉さんへ。
こちらは洋服生地を主に織られております。











柄物を織るためのシャガード織機って、紋紙を使ったものが主流で、ようやくデータ化が進んできた段階なのですが、安部吉さんには新織機がたくさんありました。
最新の設備と日本人の緻密な作業の組み合わせで勝負!っていう感じでしたね。

2日間で5件訪ね、産地の方々ともいろいろと話し、一緒に行った同業の方々とも様々な刺激をもらえたのでとても有意義な時間でした。

いくつかだるまやの今後の展開にも活かせそうなアイデアがありましたね〜。

僕は今まさに、物、特に嗜好品・高級品を売る手法が変わっていっている最中だと思っていて、だるまやも今後商売を続けていく上で変えていかなければならないことがたくさんあると気づきました。

だるまやが良いと思うものを仕入れ、それをお客さんに見せる、というだけでは成り立たなくなっているわけですね。
それは販売数を見ても明らかで、これからお客さんにきものを買ってもらうにはどうするのが良いのか。

今までは洗い張りから仕立て直しなど、きものの再生に力を入れてきましたが、次は物を売るということに焦点を絞って考えてみようと思います。
だるまやの今後の商売のあり方の基軸を見つける大事な数年間になりそうです。


米沢って、30代という若い世代が社長を勤めている、珍しい産地だなと思いました。
一つ上の世代の方々もとても活気があり、危機感を持ち、前向きに挑戦しているんだな〜と思いました。
米沢の皆様、貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございました。


0 件のコメント:

コメントを投稿